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Hikashu / ヒカシュー

Hikashu / ヒカシュー

ヒカシュー(HIKASHU)は、日本のバンド。日本におけるテクノポップ黎明期の1970年代末から活躍し、P-MODEL、プラスチックスとともに「テクノ御三家」と呼ばれた。初期以降はテクノポップの枠にとどまらず、前衛音楽や前衛ロック、フリージャズの分野へと開拓していった。

1977年、巻上公一がプロデュースする演劇で音楽を担当した井上誠と山下康の2人によって結成された。そこへ巻上、海琳正道(三田超人)、戸辺哲によるバンド「ル・インチ」が合流、1978年ごろから5人で活動を開始して初期のスタイルとなる。というが、当時のメンバー変遷についてはもっと複雑であり、著書『ぼくこんなにおバカさん』の中で詳しく語られている。

デビューから数年間のイメージでニュー・ウェイヴ・ロックやテクノポップ・バンドとして認知されているが、結成当初から演劇、フリーインプロヴィゼーション、民族音楽を取り入れたアプローチを続けていた。その後もジャズ、クラシック、雅楽など幅広い要素を取り込みながら活動を続け、現在はインプロヴィゼーションを演奏の根幹に取り込みながら、即興と作曲が共存するノンジャンルの音楽を志向している。メンバーの変遷を続け、対外的な活動も兼ねてはいるが、現役で活動している。

バンド名は山下康が武満徹の作品「ヒカ(悲歌、Hika)」からとって命名したものだが、メンバーは公の場では明言を避け、「鏡に映った唇がそうささやいた」(山下康)、「驚いた時に上げる叫び声の造語」(巻上公一)などとコメントしている。アルファベットではHIKASHUと綴られるが、初期のアルバムではHIKASUの綴りが使われる。

リズムボックス、メロトロン、シンセサイザー等の電子楽器を使用していたこと、当時の流行などから「テクノポップ」としてジャンル分けされていたことに加えP-MODEL、プラスチックスと共に「テクノ御三家」の一つに数えられたこともあるが、3rdアルバム『うわさの人類』以降いわゆるテクノポップ的な雰囲気からは遠ざかって行く。ある時期以降の音楽性は奔放なインプロヴィゼーションと、巻上の独特なヴォーカリゼーションを据えた楽曲の二本柱によって構成されるようになる。

メンバーそれぞれでジョン・ゾーン、イクエ・モリ、坂田明、ゲルニカ、立花ハジメ、デヴィッド・バーン、遠藤賢司、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、大槻ケンヂ等と活動し、幅広い交流がある。1993年にはOVA『超時空世紀オーガス02』のOPテーマを担当したことでも話題となった。

また、洗えるぬいぐるみ『フロッペ』や戸川純出演前のTOTO『ウォシュレット』のCMのCMソング(「水に流して」)も手掛けている。

以前はプロデューサーの近田春夫も所属していたアミューズに所属していた。そのため、同じくアミューズのサザンオールスターズのコンサートで前座でご飯を食べるというだけのことをしたことがある。

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