Eric Carmen / エリック・カルメン
エリック・カルメン(Eric Carmen、本名:Eric Howard Carmen、1949年8月11日 - )はアメリカの歌手、ミュージシャン、作曲家。元祖パワー・ポップバンドのラズベリーズで活動後、ソロ歌手としてセルゲイ・ラフマニノフの作品を引用したバラードでヒットを飛ばした。
オハイオ州クリーブランド出身。幼少の頃から音楽に親しみ、3歳の時にはすでにクリーブランド研究所に登録された中で最も若い学生だった。6歳の時、叔母やクリーブランド・シンフォニー・オーケストラのバイオリニストからレッスンを受けた。11歳ころまで自身の歌を書きながら、ピアノを傍らにメロディ・メーカーとしての基礎を固める。また、ビートルズとローリング・ストーンズの影響でロックンロールにも目覚め、高校時代にバンドを結成。
ジョンキャロル大学に入学し、Cyrus Erieというバンドを結成(エピック・レコードからシングルをリリース)。ギタリストのWally Bryson、友人のDave SmalleyとJim Bonfantiと共に新たにラズベリーズを結成する。
ラズベリーズはキャピトル・レコードと契約後、"Go All The Way" がビルボード・シングル・チャートの5位まで上昇、以降「明日を生きよう」「レッツ・プリテンド」「エクスタシー」などもヒットさせる。しかし1974年、男性メンバー間の恋愛関係を原因に解散する。
1975年、アリスタ・レコードからソロ・デビュー・アルバム『オール・バイ・マイセルフ』をリリース。表題作を含む3作のシングルが上位にランクイン。1975年、セルフ・タイトル・アルバムをリリース。
1976年、「オール・バイ・マイセルフ」が全米2位の大ヒットを記録した。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番をモチーフにしたこの曲は、途中にピアノ協奏を挟んだ7分超の長尺曲。同年の「恋にノータッチ(Never Gonna Fall in Love Again)」もまた、ラフマニノフの交響曲第2番をモチーフにした良い出来の曲だった。
1978年には世界歌謡祭のゲストで来日。翌79年には来日公演を行った。
その後、長く低迷したが、映画『フットルース』のために書き下ろしたマイク・レノ&アン・ウィルソン『en:Almost Paradise』(愛のテーマ)で、1984年に作曲家としてカムバック。1987年に再び映画『ダーティ・ダンシング』への書き下ろし『en:Hungry Eyes』(ハングリー・アイズ)が全米チャート入りして歌手としてもカムバックした。
1999年夏には、リンゴ・スターと共にツアーに出た。
2004年11月に、31年ぶりにラズベリーズがオリジナル・メンバーで再結成。ニューヨーク・デイリー・ニュースで、年間のベスト・コンサートにラズベリーズが選ばれた。